日本の男子マラソンの現日本記録保持者である大迫傑選手が、2021年3月辺りを目処に「選手が稼げる大会」を創設すると公言しました。
2019年9月に東京オリンピックの日本代表の選考レースである「マラソン・グランド・チャンピオンシップ(以下MGC)」に出場した大迫選手ですが、メディアに発信するも取り上げてもらえなかった胸の内をTwitterで打ち明けたのです。
「選手が稼げる大会」とは気になりますね!大会の意味や目的は?また気になる賞金はいくらで参加資格はあるのでしょうか?
多くのアスリート仲間からも支持される大迫選手だけに、多くの協力メンバーが現れそうです。国内外で活躍する仲間と共にどこを本拠地として活動していくのでしょうか?
また大迫選手は「これが本当のアスリートファーストだ」と言っていますが、真のアスリートファーストとは?
それでは見ていきましょう!
メディアに全く取り上げてもらえなかったこととは!?

引用元:https://headlines.yahoo.co.jp/ 【大迫傑選手】
東京オリンピックのマラソン開催地が変更になると話題になった時に、大迫選手がツイッターで以下のことを呟きました。
札幌開催の件がメディアで取り上げられてますが、良い意味で僕個人はどっちでもよくて(選ばれたら何処だとしてもベストを尽くすだけだと思ってます)、それ以上に気になって、メディアに発言したのに今回メディアに全く取り上げられなかったことがあります。
— suguru osako (@sugurusako) October 19, 2019
東京オリンピック開催が札幌になったと発表がありましたが、大迫選手自身が選ばれたらベストを尽くして走るだけと回答しています。しかし、「メディアに発言したのに全く取り上げられなかったことがあります。」とツイートしたのです。そこから大迫選手の胸の内が明かされたのです。
東京オリンピック選考レースで賞金がなかった
それは今回のMGCで選手に賞金がなかったこと。日本ほどの注目度がないアメリカのマラソンの選考会は出ると聞きます。あれだけ注目された大会、お金は沢山動いている筈なのになぜ僕らの手に渡らなかったのでしょうか。もしも交通整備や人件費で一杯一杯というのなら運営が問題があるのではないのかと
— suguru osako (@sugurusako) October 19, 2019
2019年9月のMGCで活躍した?選手に賞金がなかったことをメディアに発言していたそうなのです。海外を拠点に活動している大迫選手自身、海外の良さを日本の陸上界でも生かしていきたいという気持ちがあるのではないでしょうか。何より、日本の選手は「タダで走っている」ことでプロ選手としてのモチベーション維持についてを指摘したように思います。
選手は走りながら家族を養っている
選手は名誉の為だけに走っているのではないのです。僕らは走ることでご飯を食べ、家族を養っているのです。
— suguru osako (@sugurusako) October 19, 2019
東京オリンピックの選考レースの為に、多くの選手は多くのことを犠牲にしながら練習に費やしてきました。彼らは自分で稼ぎながら走り、家族を養っているのです。いくら選考レースとは言え、「名誉の為だけに走っている」のではなく、「評価」を対価として与えて欲しいという選手の気持ちを代弁したのです。
陸上選手が活躍できる「稼げる大会」を作る
この疑問から、そして自分や他の選手、今後のアスリートのために、純粋に二時間を非公式で切った世界との差を縮めたい。そして日本人選手の価値を高め、陸上選手がかっこよく見え、稼げる仕事にしたい。そのためにはまず僕が速さを求める大会を作ること、そして運営のお金の流れを知ることが必要です
— suguru osako (@sugurusako) October 19, 2019
世界との差は今回のMGCを始め「きちんと評価してもらう」ことに課題があると発信しているように思います。未来のアスリートであるこれからの日本の陸上選手の為にも、大会に出場して成績を収めた者にはきちんと「評価」して、「稼げる仕事」にしたいと言うのです。その為にも、世界との差を縮められるよう大迫選手自身が「大会運営をする」と言いだしたのです。
選手自らが動き「アスリートファースト」を求める
よって再来年2021年3月辺りを目処に日本で世界との差を縮めるための大会を作ります。
候補地、正確な時期、スポンサー、全く決まっていません。
でも、意志があるその先に、同士を含め、色々なものが着いてくると僕は思います。これが本当のアスリートファーストだと信じて。— suguru osako (@sugurusako) October 19, 2019
大迫選手が考える大会は「2021年3月辺り」を考えているとのこと。候補地や開催時期、応援してくれるスポンサーは全く決まっていませんが、自分の意思ある行動だからこそ、ご縁として結果はついてくると発言しました。選手自らが動いて大会運営を手がけていくことで、選手のニーズにあった大会が作り上げられり、これこそが「アスリートファースト」だと思いをぶつけたのです。
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大会の目的:これからのアスリートたちへの夢の架け橋に
東京オリンピックの札幌開催に向けてばかりの話の中、自身が発信した「選手への賞金」について全くメディアに取り上げられなかったと言っています。
選手が活躍したことで賞金をもらえることは、「世界との差」を縮めるためのモチベーションでもあり、陸上選手として「走ってお金をもらえる」稼げる仕事にしていきたいという大迫選手の強い気持ちがあります。
もしかしたら、これからのアスリートたちへの夢の架け橋を作ろうとしているのではないでしょうか。それこそが大会の意味や目的なのかも知れません。
メディアが全く取り上げてくれないのも、「何を夢見たことを」と思われてしまっているのかもしれませんが、大迫選手に同意する選手は多数いるのです。
大迫選手の思いに賛同したメンバー
設楽悠太選手の返信

引用元:https://www.jaaf.or.jp/athletes/ 【設楽悠太選手】
全力で協力する!
必ず実現させよう!
日本のマラソン界の為に! https://t.co/zD7YUUn5zo— 設楽 悠太 (@Honda_1218) October 19, 2019
日本長距離界のホープである設楽悠太選手(Honda所属)。大迫選手の意思ある発言に対して、「全力で協力する」と返信しています。「稼げる大会」にすることが今の日本陸上界には足りないと言う思いが強そうです。
神野大地選手の返信

引用元:https://headlines.yahoo.co.jp/【神野大地選手】
陸上界を盛り上げたい!
僕にもできることがあれば協力します。 https://t.co/3Umr9a9bu9— 神野大地 Daichi Kamino (@daichiagu) October 19, 2019
駅伝強豪の実業団・コニカミノルタに所属していましたが、2018年11月にプロランナーに転向した神野大地選手(セルソース所属)。
大迫選手の思いに共感し、「自分にできることがあれば協力したい!」と言う思いを返事しています。実業団を辞め、自分で練習環境などを整えるプロランナーへと転向した選手ですので、大迫選手と「選手が稼げる大会」を作る思いは共通する部分があるのではないでしょうか。
窪田忍選手

引用元:https://post.tv-asahi.co.jp/【窪田忍選手】
出来る限り協力したい。させてほしい。し、自分でもなにが出来るか考えていかないとなあ とも思った。 https://t.co/DiAwxi9egv
— 窪田 忍 Shinobu Kubota (@real_nin) October 19, 2019
大迫選手と同年代の窪田忍選手(TOYOTA所属)。同年代であり、ライバルでもある存在ですが、大迫選手の発言に協力の姿勢を示し、「自分で何ができるかを考えていきたい」と返事しています。
意思ある行動の先に待ち受けているもの。どんなメンバーがこの大迫プロジェクトに協力し、アスリートのためのアスリートによる大会作りがされていくのか楽しみしていたいと思います。
賞金はいくらなの?
Twitter上で大迫選手は、「日本ほどの注目度がないアメリカのマラソンの選考会は出ると聞きます」とツイートしています。ここで言うアメリカの選考会というのは、「オリンピックマラソントライアル」のことだと思いますが、実際にはいくら賞金が出ているのか気になりますね。
優勝賞金に関する情報が見つからなかった為、東京オリンピックへ向けた選考レースの「オリンピックマラソントライアル」終了後に新しい情報が入り次第追記していきます。
また、大迫選手主体の大会については、具体的な発信があり次第、追記していきます。
参加資格はあるの?
「稼げる大会」という大会であることから、走ることを仕事にしている人を求めているようにも思いますが、大迫選手からの具体的な発信はまだ何もありません。
具体的な情報が入り次第、随時追記していきます。
活動の本拠地はどこ!?
大迫選手の活動拠点はアメリカですが、多くの仲間は日本のはずです。まだ大迫選手から正式な発表はありませんが、おそらく日本を拠点に活動をしていくのではないでしょうか。
具体的な活動が発表され次第ここへ追記していきます。
本当のアスリートファーストとは
「アスリートファースト」とは「選手第一」で考えるということです。しかし、それはどんなことなのでしょうか?
「アスリートファーストじゃない」
残念なことにそのような言葉を多く耳にしますが、「アスリートの声」を無視した現状が背景にはあるのではないでしょうか。そして、想いを発言したいにも何かの障壁によってできないのかも知れません。
そもそもアスリートは何か発言したことを尊重されるという立場にあることが前提で、その発言を尊重されることが「アスリートファースト」だと思います。
しかし、今回大迫傑選手が「これが本当のアスリートファースト」だと発言した背景には「メディアに発言したのに全く取り上げられなかった」ことが事の発端でした。
選手が発言してもメディアはなぜ取り上げないのか
メディアにがっかりしてしまうのが「都合悪いこと」は取り上げないこと。
選手の中にはなかなか発言できない選手もいるの環境の中、プロランナーの大迫傑選手は選手の気持ちを代弁する形で発言したのではないでしょうか。
大迫選手の発言が「都合悪いこと」となったのかは分かりませんが、「選手の願い」や「選手の本心」には耳を傾け、発信していくことが「アスリートファースト」に協力できることだと思います。
アスリートの考えた世界が世に出ることがアスリートファースト
アスリートファースト及び、アスリートボイスが成り立つためには、アスリートが普段から社会におけるスポーツの未来について考えておくことが必要になる。考えている選手はいるので、その選手の声を拾えばいいのだけれど、スポーツ界が普段競技力以外の観点で選手を評価することがほぼないから、どこにそういった選手がいるのかを把握している人はいない。
引用元:アスリートファーストの真の意味とは?by 為末大(スポーツコメンテーター・(株)R.project取締役)
元陸上男子400mハードル選手の為末大選手が「アスリートファーストの真の意味とは?」で「アスリートファースト」について考えを述べ、以下のことに課題があるとしています。
- アスリートは普段からスポーツの未来について考えておく必要がある
- アスリートは競技力では評価されるが、それ以外で評価されることはほぼない
- アスリートが声をあげても競技以外のことは埋もれてしまっている
アスリートとしての立場、そしてアスリートを競技以外でも評価して欲しいという思いがあることが分かります。今回大迫選手が発信したにも関わらず、結局は「競技以外」のこととして片付けられてしまったのかも知れません。
しかし、これで終わらなかったのが大迫選手。自らのTwitterにて声を挙げました。
アスリートの考えた世界が世に出ることが「アスリートファースト」であるように思います。大迫選手始め選手の想いが尊重されていく世の中になることを切に願いたいです。
今後の動きに注目!
2021年3月ごろを目処に、大迫選手が創設者となり「選手が稼げる大会」が作り上げられていきます。現時点では詳細については発表されていませんが、追記事項は随時更新していきます。
「アスリートが声を挙げ、アスリートが大会を作る」
アスリートのためのアスリートによる「アスリートファースト」。この活動から何かを学ぶことが多くありそうです。
何人のアスリートが協力メンバーとして出てきてくれるのか楽しみですね!賞金はいくらなのか気になりますが、「走ることで稼げる」ともなれば、一人でも有能なランナーが生まれる可能性があります。
大会の目的や意味はおそらく「将来のアスリートの架け橋」にありそうです。参加資格など、具体的な情報が入り次第追記していきます。本拠地は日本になるのか!?も注目です。
今後の大迫傑選手の活躍から目が離せません!
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