2020年2月28日(木)に新型コロナウイルス・新型肺炎(Covid-19)の感染拡大を受けて、安倍首相から「全国すべての小・中・高・特別支援学校に、3月2日から春休みまでの臨時休校の要請が発表されました。
政府からの発表を受けて、多くの国民や教育現場から不安の声や混乱の様子が伝わってきています。
- 一斉休校になると、非常勤講師は働けなくなる!
- 給料はどうなるの?
- 共働き夫婦は休めないけどどうしたらいいの?
新型コロナウイルス・新型肺炎(Covid-19)の感染拡大の封じ込めをするのに非常に重要な期間である2020年3月。この臨時休校がCovid-19の拡大感染のスピードを落とし功を成すことはできるのか。今回、不安の声が上がっている問題についてを見ていきましょう!
非常勤講師の役割とは
2020年2月28日(木)の夕方に、安倍首相から全国の公立小・中・高・特別支援学校へ臨時休校の措置をとることを要請されました。
この発表を受けて、教育現場では混乱が起きているようです。その中で注目を集めたのが、「非常勤講師」の先生の扱いとのことです。
そもそも教育現場には「非常勤講師」が数名います。教育現場の教師は
- 正規教師
- 臨時的任用教師
- 非常勤講師
この3つで成り立っています。このうち、教育公務員に当てはまらないのが「非常勤講師」であり、出勤の回数・時間によって給与をもらっているのです。また、学級担任・副担任を持つことはできません。
学校によっては、
- 国語科の先生だけ「非常勤講師」にお願いしている。
- 人手不足により、応援教師として週に3回、6時間「非常勤講師」にお願いしている。
など、様々な補充的要員として「非常勤講師」を雇っているのではないでしょうか?
一斉休校になると非常勤講師はどうなるの?
学校教育現場の補充的要員として「非常勤講師」を雇っていますので、言い換えれば児童・生徒が登校してこなければ教科を教えたりと教育現場に立つことはできません。よって、一斉休校になれば、働くことができないということでもあります。
一斉休校になった場合、「非常勤講師」は教育現場に出勤できるかどうかの判断は、学校の設置者(校長)が決めることとなっています。ですので、一斉休校になり、児童・生徒がいなくても、場合によっては卒業・入学へ向けた準備を教師と共にお願いすることもありますので、一概に働けなくなる、ということでもないのです。
ただ、概ねの「非常勤講師」が児童・生徒不在の中、出勤をして何か手伝いをするというのは無いかも知れません。もし、一斉休校で出勤できなくなってしまった場合不安になるのが給与問題!
非常勤講師の給料とは
では、「非常勤講師」の給与はどんな仕組みになっているのか、東京都教育委員会のHPから抜粋したものを見ていきましょう。
1時間の報酬単価:経験区分に応じ1,880円~2,860円(平成31年4月1日現在)
東京都の場合、非常勤講師の給与は「1時間単位での報酬」になります。経験によって報酬の幅はあるものの、時給1,880〜2,860円となっています。
よって、働いた分だけ給料がもらえるよ、というのが非常勤講師の条件となりますので、逆も然り。一斉休校になって働くことができないとなれば、給料をもらうことはできなくなるのです。
非常勤講師は兼業できる!?
これは大打撃ですが、「非常勤講師」には勤務時間に支障がない限りで、他の職業と兼ねることができるという「兼業」が認められているのです。
よって、多くの人が「非常勤講師」について不安の声をあげていますげ、この道を選んだ当の本人もこのことは分かっているはず。兼業してる人も中にはいますので、一概に「非常勤講師」だけが給与をもらえないことを嘆くことはできないものであると思います。
- 時間的に縛られたく無い人
- 学級担任を持たずに教育現場に携わりたい人
- 扶養内勤務をしてる人
- 兼業してる人
「非常勤講師」のメリットはたくさんあり、おそらくこの条件のいずれかを選んで働いている人が多いのでは無いでしょうか。自分で動きやすい環境に身を置く分、安定した毎月の給与が自動的に入ってくる教師と異なることが、給与の違いでもあります。
共働き夫婦が直面する問題
今回、一斉休校の措置を政府から発表されましたが、大きな問題となっているのが「共働き夫婦」の家庭問題。一斉休校の対象となるのが、小・中・高・特別支援学校となり、この内「小学校低学年」や「特別支援学校に通う児童生徒」で一人で留守番することができないという所の対応が示されていません。
このことに、多くの共働き夫婦から不安の声が上がっているのが現状です。保育園や放課後活動施設は原則休校措置を取らないとありますので、放課後活動に通っているのなら共働き夫婦も安心して通常通りの勤務を行うことができます。しかし、以下の共働き夫婦はどうしたらいいのかと頭を抱えてしまっています。
- 放課後活動施設に通っていない共働きの夫婦の児童生徒
- 放課後活動施設に毎日通っていない共働き夫婦の児童生徒
- 放課後活動施設は平日は下校時間以降からの預かりになるけど、どうなるのかと心配
毎日放課後活動施設に通わせることができている保護者もいれば、全くサービスを利用したことのない保護者もいるはずです。そして、週に3回だけ利用するなど、部分的にお願いしている保護者だっているはず。
急な休校措置に対し、放課後活動施設が朝から晩まで使用できるかどうかは近々に話し合われ、どうするかの方針を打ち出してくるのか。無理な依頼だからといって、通常通り放課後の時間帯からの受け入れになるのか。また、どこへも頼るとこがない保護者は会社を丸々休まないといけないのか。
大きな問題がこの一斉休校の措置にて浮き彫りとなってしまいました。今後の政府から何らかの対策が打ち出されるかどうかはまだ分かりません。この環境の中でどのように過ごしていけるのかを個人でも考えておく必要は十分にあると思います。
休校措置で北海道帯広市の病院職員は約2割が出勤できず!?
新型コロナウイルス ・新型肺炎(Covid-19)の感染拡大を受けて、北海道知事・鈴木直道知事から北海道内の公立小中学校へ、2020年2月28日から一斉休校の措置を要請。この要請を受け、休校になった学校の保護者でも一人で留守番することができない児童生徒保護者は出勤できない人もいると言います。
帯広厚生病院(北海道帯広市)は2020年2月28日から、予約外の外来患者の診療を原則停止したことを発表。これは、職員の2割強が出勤できなくなるためだと言います。
こうした対応が他の企業などからも多く挙がってくることが予想されます。新型コロナウイルス ・新型肺炎(Covid-19)の感染拡大を封じ込めるために大事な時期であると国から発表された以上、見通しのもてない中の対策をしてく、それは個人レベルでも考える必要がありそうです。
保護者の悩みより更に深刻な問題に直面するのはどこ?
何より、早急に対応を迫られるのは「学校」以外にも実は「放課後活動施設」なのです。基本的に「放課後活動施設」の職員は、児童生徒が下校してくる午後3時ごろからの受け入れを開始しているところが大半。もし、休校となり保護者が共働きで朝から預けたいともなれば、「放課後活動施設」の職員は保育園と同様の勤務形態になるということです。
ここで、おそらく問題となってくることが以下のことではないでしょうか。
- 長時間労働ができるか
- 人手不足で対応できるのか
- 閉園するべきなのか
- 感染拡大防止にならないのではないか
この問題に対する対応策は、自治体や各放課後活動施設任せになってしまうのでしょうか?様々な問題が浮き彫りになってきました。
早くも北海道の一部の放課後活動施設では一斉休校を受けて、閉園したところもあったようです。「感染拡大」を防止するための休校措置のしわ寄せが「放課後活動施設」にくることになる。それでは本末転倒な気もします。
今後の展開はどうなる!?
新型コロナウイルス・新型肺炎(Covid-19)の感染拡大を受けて、全国の公立小・中・高・特別支援学校へ一斉休校措置が取られた今後・・・どのような問題が起きてくるのかについてまとめました。
教育現場は大混乱していることは間違いありませんが、非常勤講師の先生の扱いや給料問題、共働き夫婦の勤務へ与える影響はどうなるのか。
今後の政府や自治体から発表される対策・対応を見逃すことはできません。
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